1982年~2000年 Philippe Druelle D.O.はFCERO(Fondation Canadienne pour l’Enseignement et la Recherche en Osteopathie:オステオパシーの教育および研究のためのカナダ財団)を設立し、理事長を務める。この財団はモントリオール、トロント、ケベックにおいて身体障害を持つ小さい子供たちのオステオパシー治療を行っている。2003年、Philippe Druelle D.O.はこの財団の名誉理事長に任命される。2003年 Association Internationale pour la recherche en Osteopathie(オステオパシーの研究のための国際協会)の共同理事長に就任。
フィリップ・ドゥリュエルD.O.は、オステオパシーにおける頭蓋領域の先駆者であるサザーランドD.O.から直接学んだ小児科において世界的権威であるヴィオラ・フライマンD.O.の継承者とも言われている、伝統的なオステオパシーを受け継ぐ数少ないオステオパスです。カナダの医師に要請されてカナダにオステオパシー大学を設立し、2015年現在ではカナダ・ドイツ・スイスなどの計9校のオステオパシー大学の理事長を務めておられます。1983年以来、膜系の動力学、液体、頭蓋領域、脳の全身への作用、第三脳室と側脳室、体液とエネルギーの自由な循環に対するアプローチを研究し、また、発生学を元にしたセントラルチェーン(中心鎖)に関する研究などでも多くの反響を呼んでおり、小児科や婦人科においても世界的に名声を得ているオステオパスです。
8月に参加したこちらの研究会は、健和トータルケア施術者がフルクラム・オステオパシー・スタディー・グループ
(通称:FOSG)に初期メンバーとして参加しはや2年あまりが経ちますが、海外講師による初めての研究会です。
フィリップ・ドゥリュエルD.O.は、数少ない伝統的なオステオパシーの継承者であり、今回の研究会は「オステオパシーの根源」というテーマで、オステオパシーに本質的に大切なことを講義して頂いた研究会でした。また、これだけ著名なオステオパスの研究会でありながら、参加できるのはFOSGの初期メンバー限定で、「オステオパシーの本質を受け取る」という目的で開催された研究会であると言えます。おそらく、前にも先にも、日本においてこれだけの著名なD.O.から直接「オステオパシーの根源」というテーマで学ぶ機会はそうそうないだろうと思います。
研究会の詳しい内容はここでは書きませんが、とにかく感動の連続の研究会でした。この貴重な経験を日頃の臨床に生かしていこうと思っております。私自身は、本来的に、オステオパシーは本当に素晴らしいものであると感じており、その素晴らしいオステオパシーを、素晴らしい伝統的なオステオパスから学びたいという想いを強く持っています。今回の研究会は、そういう意味では一生の思い出に残る、私の治療家としてのキャリアにもディープインパクトをもたらした研究会でした。本当に、伝統的なオステオパシーのSPIRITを引き継ぐ方から直接学ぶのは感動的な体験となりました。さらなる精進を心に誓った研究会でした。